ごあいさつ

横浜日中友好協会 会長 飯田助知
今年9月には、日中国交正常化50周年の大きな節目を迎える。言うまでもなく日本と中国は、経済的にも文化的にも切っても切れない隣国であることは疑いもない事実である。1972年9月に調印した日中共同声明の原点に立ち返って、日中双方が友好関係を維持継続することが日本にとって重要であり、進むべき道であり、東アジアの平和と安定のために大切なことであると思われる。 歴史は人間の知恵の宝庫である。
それを活用し私たちの生活に役立てていくためには、たえざる努力と工夫が求められる。真偽を見極める知性を磨くとともに、忘却ともたたかわなければならない。節目はそのための格好の手掛かりを与えてくれる。物事や事件の原点を確認し、経過から貴重な教訓を引き出し、さらに将来展望や夢にまで構想が広がる。 「僕は、すべての人がお互いによい友だちであるような、そういう世の中が来なければいけないと思います」 これは「コペル君※」がノートに綴った「君たちはどう生きるか」の結語の文章である。この書物の出版は1937年7月である。従って、執筆は、戦争直前の暗雲垂れ込める時代であった。戦争は突然やって来るものではない。その前に必ず言論や学問及び教育の自由に対する圧迫、検閲、訊問の横行といった期間があり、英雄が崇拝されたりもする。著者は次の世代を担う青少年には広い視野をもって明るい社会を築いてもらいたいという願いをもって書いている。それが昨今ベストセラーになっている。戦争、敗戦の記憶が薄れつつある現代への警鐘か、それとも、若い人たちのまじめな生き方の追求のためか、いずれにせよ心の中にしっかりと平和の砦が築かれることを願ってやまない。
※<コペル君こと本田潤一>は、吉野源三郎の小説「君たちはどう生きるか」の主人公
2022年7月
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